生地や革の色落ちの基準?染色堅ろう度とは?

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染色堅ろう度って知ってますか??
染色堅ろう度とは色落ちのしにくさを表したものです。

洋服や鞄を使っていると、日光や汗、洗濯や摩擦などいろいろな事が起こります。まあ当然なんですが。
それらに対する強さの度合いを示したものが染色堅ろう度です。

あまり普通の生活には関係のない堅ろう度ですが、鞄や洋服を作る側の人にとっては大事な染色堅ろう度を今日は紹介します。

染色堅ろう度を調べて具体的に分かること

染色堅ろう度を調べる事によって洋服や鞄の生地や革などを染料で染色したものや顔料で着色された製品が、使っている間に受ける日光や汗、洗濯や摩擦などに対する強さの度合いが分かります。

ある洋服を洗った時に、その洋服自体の色が落ちる度合いを「変退色」
ある洋服を別の洋服と洗った時に別の洋服に色が移ってしまう度合いを「汚染」
といいます。
染色堅ろう度はこの2つの概念を基準に評価します。

なの染色堅ろう度試験(染色堅ろう度を調べる試験のこと)をすることによって
「変退色」商品の色落ちの度合
「汚染」商品の色移りの度合
が分かります。

染色堅ろう度はJIS規格

染色堅ろう度試験の試験方法はJIS規格で決められています。
色落ちの具合をお客様に伝える時に、曖昧な表現で「ちょっと色が落ちるかも。。。」などと答えたのではトラブルの元です。
そこで、統一の規格JIS規格を用いて客観的に伝えるようにしました。

染色堅ろう度の評価

最も堅ろう度の高いのは5級で、続いて4−5級、4級となり、最も弱いのは1級での9段階で評価されます。
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「変退色4級」「汚染3−4級」などといった形で表します。

他の堅ろう度試験

堅ろう度の試験は他にもあります。
水や汗などに対する湿潤堅ろう度、日光や照明に対する耐光堅ろう度、洗濯やドライクリーニングに対する洗濯堅ろう度、アイロンや生地の重ねで起こる摩擦による色移りに対する摩擦堅ろう度など非常に細かく試験項目が定められています。

日本ではJIS規格の試験方法が主流ですが、国際規格のISO規格の試験方法なんかもあります。

なぜ染色堅ろう度を調べるの

では、なぜ染色堅ろう度をしらべるのでしょう。
この件については、いろいろ調べてみましたが、キチンとした答えを見つけることができませんでした。
なので、完全に僕の見解ですが、

洗濯方法をお客さんに伝えるためだと思います。
堅ろう度について調べて気づいたことは、商品がどのように変化していくかを表す基準であることがわかります。

洋服を買うと色移りのするものは「別に洗う」「手洗いをする」みたいな洗濯方法を示した洗濯表示が継いていますよね。
その方法を決めるためにも染色堅ろう度を調べなければならないのではないかと思いました。

あと、これだけのリスクがある商品ですよと、言うことを先にお客さんに伝えるための資料にもなりますしね。
まあ、製造側から言うと、聞こえは悪いかもしれませんが、リスクヘッジですよね。

最後まで読んでくれてありがとうございました。

染色堅ろう度は生地だけじゃなくて、皮革でも試験することができます。
実際、革は天然素材なので、非常に色移りのがしやすいものなので、そういうのはしていた方が良いのかもしれませんね。
大きな会社さんに納品する時はその資料の提出が絶対に必要だったりします。

僕らの感覚では、そりゃ革だもん少し濡れたら色移りするよね。みたいなのがぶっちゃけた話あるのですが、そんな感覚じゃ納得してくれない人もいるんだろうなー。と思い少し反省しました。

それでは、最後に出典元と堅ろう度試験をしてくれるサイトを紹介します。
一般財団法人 日本皮革研究所
繊維検査を中心としたグローバルテスト機関『カケン』

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